2026年5月の振り返りとサポーターページのご案内
朝が寒くて、昼は暑いので服装選びがたいへんです。そして、原稿作業が続いております。
更新履歴
ニュースレター
05/12:知の自転車、自動車、飛行機 - by 倉下忠憲@rashita2 - Rashita’s Newsletter
05/26:名詞を扱うことと、テーゼを扱うこと - by 倉下忠憲@rashita2 - Rashita’s Newsletter
note
05/07:最終回「baseをベースにしたObsidian運用」 | Obsidian bases徹底攻略入門 |倉下忠憲
05/21:注意のハーネスとしてのロギング仕事術|倉下忠憲
05/27:小さく仕事をする|倉下忠憲
WRM
R-style
05/11:適当化の提言 | R-style
05/25:アウトラインの二重性 | R-style
うちあわせCast
ブックカタリスト
しばらく続いていた「Obsidian bases連載」がようやく一段落しました。以降、Obsidianについてはほどほどの距離感で接しています。個別のツールというよりも、「デジタルノートとどう付き合うか」に思考がシフトした感覚。
ニュースレターではLLM Wikiまわりについていろいろ書きました。便利は便利だが、使いどころを間違えると「賢くなったという勘違いを得る」という結果になりそうな点には注意が必要ですね。
あとは「アウトライナー」まわりもいろいろ考えました。具体的にアウトライナーについてというよりも、ツールが技法についてどう語るのかについて新たな視座が得られたように思います。
読了履歴
2026-05-01 大森藤ノ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか21』
2026-05-06 アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』
2026年05月09日 超法規的かえる『魔女と傭兵 (GCN文庫)』
2026年05月11日 ジョージ・P.ランドウ『ハイパーテクスト: 活字とコンピュータが出会うとき』
2026年05月11日 川原礫『ソードアート・オンライン29 ユナイタル・リングVIII (電撃文庫)』
2026年05月13日 水田洋『知の周辺』
2026年05月15日 周藤蓮『ソードアート・オンライン オルタナティブ ギャンブラーズ・オナー (電撃文庫)』
2026年05月20日 ニテーロン『転生程度で胸の穴は埋まらない』
2026年05月21日 朱喜哲『バラバラな世界で共に生きる: リチャード・ローティの哲学 (NHK出版新書 760)』
2026年05月24日 大滝瓶太『理系の読み方』
2026年05月30日 小倉ヒラク『僕たちは伝統とどう生きるか (講談社現代新書 2808)』
最近、一昔前のコンピュータ書を読むのにはまっています。ジョージ・P.ランドウ『ハイパーテクスト: 活字とコンピュータが出会うとき』もそうした本の一冊です。ハイパーリンクを用いたハイパーメディアが、知にどのような変化を与えるのかを展望した一冊で、2026年から見ても刺激のある議論が展開されています。むしろ、この時代のビジョンから見ると、現代は「衰退」しているようにすら感じられます。はたして、ウェブやパーソナルコンピューティングの未来とは。
水田洋『知の周辺』は、かなり古い知的生産の技術書ですが、現代のノウハウ書にはない鋭い批判がなされています。この時代にはまだ「議論」というものが生きていたのでしょう。現代は、ポジショントークという名の、旗の奪い合いが行われているだけですので。
アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』はすごくヒットした本で、買った後に大人気になって、それが嫌でぜんぜん読んでいなかったのですが(天の邪鬼なのです)、改めて読んでみたら、必要なトピックが端的にまとまっていて、たしかにこれは人気が出るだろうなと納得しました。学術的に精度高い議論が展開されているわけではありませんが、ポピュラーサイエンスのさらに一歩手前くらいの話題は提供してくれていると思います。
大滝瓶太『理系の読み方』は、理系の作家がどう小説を読んでいるのか、という話が展開されているのですが、途中でテイラー展開の説明なんかが入り込んできて、まじで理系です。でも、面白い話が一杯なので、理系という表現に気後れせずに手に取ってみるとよいかと思います。
小倉ヒラク『僕たちは伝統とどう生きるか (講談社現代新書 2808)』は、伝統をめぐる実践と思想の書なのですが、思想部分の話がずいぶんと大ざっぱだなとは感じました。アリストテレスを立てるためにプラトンがかなりディスられていて、ちょっと落ち着かない気持ちに。それはそれとして著者が主張する「小文字の伝統」の話は面白く読みました。
朱喜哲『バラバラな世界で共に生きる: リチャード・ローティの哲学 (NHK出版新書 760)』は、新書初のローティ本ということで、今月一冊お勧めするならこの本になるかと思います。ローティの哲学とはどのようなものであり、それがどう受容されたのかを辿ることができるようになっています。その上で、現代においてローティの哲学がいかなる意義を持ちうるのかも検討されています。
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