デイリーベース方式その1
さらなる発展へ
ここまでの流れ:
前回は「デイリー方式」とファイルの在り方の関係を確認しました。簡単に言えば、「その日用の記述欄」さえあるなら、個別にファイルを作らなくてもデイリー方式は運用できる、というものです。
この共通点を確認した上で、今度は差異に注目しましょう。よりデジタル的な方法を提案します。
デイリーベース方式
鍵を握るのは「リンク」です。ハイパーリンク。
デジタルノートにおけるリンクは、外部リンクと内部リンクの二種類に大別できます。外部リンクはWebページへのリンクで、内部リンクは自分のノートへのリンクです。
(実際はもう少し細かい種別が想定できますが、ひとまず置いておきます)
基本的な話ですが、一応確認しておきますね。
ノート内にある「デイリー方式とファイル」と色が変わっている部分がリンクです。それをクリックすると、ブラウザで「デイリー方式とファイル」が開きます。モダンなノートツールならほぼ備えている機能だと思います。
この外部リンクを使えば、Webページの情報を「参照」できます。つまり、細かいことがWebページに書いてあったときにいちいちそれを書き込むことなく、リンクを一つ置いておくだけで済むわけです。
そこまで難しい話ではありませんね。
同じ考え方を内部リンクにも用います。
内部リンク
たとえば上記と同じツールで、原稿を書いたとします。
これは2026年2月17日に行った「作業」です。四つのデイリー方式で確認した”業務日誌/log”で使っているならばその情報はぜひとも入れたいところです。
そこで、このファイルへのリンクをデイリーページに加えます。
やっているのは、外部リンクと同じですね。違うのは参照先が自分のノートというだけです。
このように、デイリーに「リンク」を置き、参照先は別に持つというのが、「デイリーベース」の基本的な構図です。
切り出す
上の例は、別の場所に書いたものをデイリーに引っ張り込んだ形ですが、逆のパターンもありえます。
たとえばデイリーにちょこっとメモしていたら、知らないうちに膨らんできたとしましょう。もちろん、このまま置いておく手もありますが、あまりに記述が長くなるならこの部分を「切り出す」発想もありえます。
イメージとしては、新規ノートを作り、この膨らんだ部分をコピペして、デイリーにはそのページへのリンクを置く、という作業です。特別なことは何もしていません。先ほどの原稿ファイルへのリンクと順番を逆にしただけです。
Cosenseであれば標準で「split into new page」という操作ができ、先ほど説明した一連の手順が1クリックで行えます。
Obsidianであれば、コミュニティープラグインの「note refactor」がその機能を提供してくれます。ちなみに、私はTemplaterで同じことを行えるテンプレートを作ってあります。
その他のツールでもだいたい似たことが行えるでしょうし、最悪手動でもできます。大切なのは理念です(もちろん手間も重要なことは間違いありませんが)。
とりあえず、デイリーに書いたものを「切り出」し、リンクでつなぐこと。
これが胆となります。
実際にやってみる
ちょっとやってみましょう。
この作業で大切になるのは「タイトル」です。切り出し先のタイトルをどうするか。たいていの切り出し機能は、一行目がタイトルになるので、このまま実行すると「検討」がタイトルになります。
こういうタイトルはよくないと言われることがありますが、そうではありません。
たとえば自分が検討していることを集めたノートを作っている(あるいは作ろうとしている)場合なら、そのタイトルは「検討」でもおかしくないでしょう。そのノートには自分の検討履歴が積み重なっていくことになります。つまり、logです。
それもノートの有効な使い方の一つなのでした。悪いところはどこにもありません。
もちろん、別のやり方もあります。切り出したノートを「一つのもの」として扱う方法です。これは、梅棹・ルーマンなどの「カード法」と志を同じくする方法です。
先ほどの場合であれば、自分が書いたメモの内容を一言で要約する文を書き足します。今回は「Obsidianで綴じノート感を出すにはどうするか問題」とでもしておきましょう。そして、その全体を切り出します。
新しく切り出されたノートが以下で、
切り出された後のデイリーは以下となります。
backlink機能がonになっているなら、新しく作られたページの下にデイリーページが表示されていますね(私はCSSを書き換えてあるので皆さんの表示とは異なるかもしれません)。そのページの「由来」がわかるというわけです。
最初に挙げたlogを重ねていくやり方だと、たとえばこんな運用がありえます。
デイリーはこんな感じに。
この場合は、いちいちタイトルを与えなくても済みます。また自分が検討したいことが一つのページにまとまって表示されるメリットもあります。これはこれで悪くありません。
さいごに
今回は、デイリー方式をフレームワークにし、そこにリンクでの運用を加えた「デイリー方式」を紹介しました。これはかなりデジタル的な運用スタイルだと思います。
最初にデイリーにいろいろ書いて切り出すもよし、別の場所に書いたものをデイリーに持ってくるもよし。実際のやり方はかなり柔軟です。
また切り出し方も、統合方式と個別方式の二つがあります。最近の風潮だと個別式が人気ですが、それは運用の目的に依るでしょう。かならずそうしなければならないというわけではありません。まとめたって別にいいのです。
その認識を確認した上で、次回は個別方式で切り出すやり方についてもう少し検討しましょう。










