前回紹介したように、Capacitiesでは「オブジェクト」という単位でノートを管理します。
で、そうしたノートのオブジェクトの一つに、「Daily Notes」があります。その日のノート。
さまざまなデジタルノートツールでこうしたデイリーノート機能が実装されているわけですが、ごく単純にいってCapacitiesのそれは非常にGoodです。以下の記事でも詳しく紹介されています。
◇Noratetsu House: CapacitiesのDaily Notes
本投稿でも少しみていきましょう。
複数のビュー
以下が「今日のページ」を開いた画面です。
まあ、よくある形ですね。注目したいのは上部にあるタブ風のボタン。これを押すことで、ビューが切り替わります。
「Month」ビュー。その月のデイリーノートがカード状に並べられます。
「Week」ビュー。月曜日始まりの7日分が縦に表示されます(日曜日始まりに変更も可能)。
「Thress days」ビュー。その日を中心に前後1日が横に並べられます。
日付の移動は右上の左右の矢印で可能なので、今日以外の日を中心にすることもできます。
それぞれのビューが「そうそう、こういう見え方が欲しいんだよ」というツボを押えていて、非常にGoodです。
ちなみに、右側にカレンダーを表示させることもできます。
Notionでは、一つのデータベースを複数のビューで見せるという発想があり、その見せ方をユーザーが定義できるのが魅力です。
それに対して、このCapacitiesのデイリーシステムは、見せ方をツール側が規定していてユーザーの介入余地があまりありません。その分、「デイリーに必要なもの」が独自に提供されていて、使い勝手が非常によくなっています。
たぶん、僕が自分で実装できたとしても、こういうビューに限りなく近いものをデザインするでしょう。
これはなかなか難しい話なのですが、Evernoteでも最近デイリーシステムが導入されて、「その日のノート」が自動的に作成されて、それが他のノートと同じように扱われるのですが、「その日のノート」というのは、結構独特な文脈を持っています。つまり、
一日は前後の日付を持つ
一日は一週間の中に位置を持つ
一日は一ヶ月の中に位置を持つ
という性質を持つのです。
デジタルノートでは、独立的・個別的に情報を扱うことが主体で、その極限が「データベースの一項目」とすることなのですが、その日のノート≒ある一日の情報は、完全に単独で存在することはまずなく、より大きな時間の流れに所属することが基本としてあります。だったら、それを踏まえた上で設計するというのが理にかなった一つのやり方ではあるでしょう。
で、結局これはCapacitiesの「情報はそのオブジェクトのタイプによって、異なる扱いを受けるのが望ましい」とでも言えるような思想につながってくるのだと思います。