今回は新しいデジタルノートツールを紹介します。
「Capacities」(キャパシティーズ)は、モダンな機能を揃えつつ、Object(オブジェクト)という新しい観点を提案するデジタルノートです。
階層構造による管理ではなく、オブジェクトとそのリンクによって情報を整理していこう、というコンセプトを持っています。
オブジェクトとは何か?
では、そのオブジェクトとは何でしょうか?
まず基本として定義されているオブジェクトが以下。
これだけだと他のツールとの区別が難しいかもしれません。では、次はどうでしょうか。
本、人、会議、カード、プロジェクト、組織、といった要素がテンプレートとして揚げられています。一般的によく使われる「オブジェクト」の例です。
なんとなく感触が掴めてきたのではないでしょうか。
Capacitiesにおけるオブジェクトとは、人が情報の単位として利用している概念セットのことです。その概念セットをベースにし、情報を整理する単位を自分で作っていく、というのがCapacitiesの特徴です。
私の場合なら間違いなく「本」がオブジェクトとして利用されるでしょう。別の人なら「映画」かもしれません。他の人は「動物」なこともありえます。そのように自分の関心軸に合わせた情報単位をオブジェクトとして設定します。
「いや、そんなことならEvernoteのノートブックでもできるじゃん」
と思われたかもしれません。たしかにそうです。単位としてはどんな情報ツールでも同じようなことができます。Capacitiesが面白いのは、そうして作られた単位それぞれに情報の枠組みを換えられるところです。
たとえば以下は私が自分で定義した「Books」オブジェクトの一ページです。
本文とは別に、メタ情報としてAuthorやPublisher、Mediumといったものが設定されています。
次の画像は同様に私が正義した「家具」オブジェクトの一ページです。
こちらはタイトルと本文しかなく、メタ情報はぜんぜんありません。
こんな感じで、それぞれのオブジェクトは独自のフォーマットを持ちます。メタ情報だけでなく、どのような表示のされ方をするのかも選択できます。
やっていることはNotionのデータベースに近いかもしれません。しかし、操作している感じはぜんぜん違います。体感的に言えば、「データベースにデータを追加している」という感覚はなく、単にページを新しく増やしているという気楽な感じが伴うのです。
とは言え、この手のツールは凝って作り込んでいけば沼に嵌まるという特性は共通していて、Capacitiesでもその危険性はあるでしょう。それでも、かなり気楽に充実したデータを保存していける感覚は強くあります。
私もまだ触りはじめたところなので、具体的なことは多く言えませんが、それでも二つの重要な視点がこのツールには含まれています。
ユーザーはそれぞれに情報を認識する単位を持つ
その単位によって情報の形式・見え方は変わって欲しい
この点を踏まえながら、もう少しCapacitiesを触ってみようと思います。実際に使っておられる方がいらっしゃれば、ご意見等お寄せいただければ幸いです。
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