デジタルによる情報処理・整理の手法を新しく見つけたのでご紹介。
Vladimir Camposさんが提唱されているTimeline systemです。
基本的な構成
システムの紹介はYouTubeに動画がアップされているのでそれを見るのが一番です。
ここでは簡単に概要を押さえておきます。
まず大きな箱を3つイメージします。
Action
Static
Timeline
この箱に情報を保存するわけですが、その情報が「動く」というのがポイントです。
Action
アクションの箱には行動を必要とする情報が入ります。より細かい区分としてブラッドさんは「クライアント」とか「ビデオ」というカテゴリを紹介しています。依頼主がある仕事の情報とか、YouTubeの動画作成の作業とか、そういったものですね。
Static
スタティック(静的)の箱には、上記のようなアクションを伴わない情報が入ります。人のプロフィールとか買った本の書誌情報とか、そういうイメージでしょう。
Timeline
基本的に上記のアクションとスタティックの二種類で人が扱う情報のほとんどは分類できるわけですが、だとしたらタイムラインには何が保存されるのでしょうか。それは「ホット」ではなくなった情報です。
どういうことかというと、たとえばActionの箱に「デジタルノート研究会 vol.041の原稿書き」というノートが入っているとして、それが無事に終了したらActionの箱からTimelineの箱に移動させるのです。デジタルノートであれば、もちろんそれは時系列に並ぶわけで、「自分がやったことのリスト」がそこに登場するというもの。まさしくタイムラインというわけです。
もちろんそのタイムラインの中身は雑多でフラットになってしまうので、後から検索して見つけられるようにタグ付けなどを行うのがポイントとなります。
具体的なツールでの実践
親切にEvernoteとObsidianでどのように実践するのかがこれまた動画で紹介されています。
これらを見れば運用のイメージは掴めるでしょう。
Timeline systemの胆
このシステムのポイントは、以下にあります。
ホットな情報とそうでない情報を切り分ける
そうでない情報はタイムライン=ログとして機能する
タイムラインに移動しても見つけられるようにタグづけを行う
すべてを「タイムライン」に収めてしまうと、今の自分がもっとも必要としている情報がどれなのかが見分けられなくなります。これは能率があまりよろしくありません。
一方で、アクションなりスタティックにすべてをため込んでいくと、今度はそこが肥大化して使い勝手が下がります。そこで、ホットなものは専用の箱を用意し、それ以外のものを単に集める箱も準備して、箱の中身=情報を移動させながら運用する、というのがこのシステムの勘所です。
ちなみに私もEvernoteをバリバリ現役で使っていたときは似た運用をしていました。仕事が動いている間はそのプロジェクト用のノートブックを作り、その仕事が終了したらそのノートブック内のノートとすべてにプロジェクト名のタグをつけてからアーカイブ用のノートブック(象の墓場という名前)に移動させる、という寸法です。
ノートの移動がラクチンなEvernoteには適したやり方だと個人的には思います。