新しいノートツールがデビューしました。
開発者さんによる紹介記事は以下です。
◇「俺が考える最強のMarkdownノートアプリ」 Tekenote をリリースしました!|moeki
特徴を挙げれば、以下になるでしょうか。
マークダウン記法
カードベースのUI
タイトル+絵文字
wikiリンク
グルーピング可能
画面紹介とあわせて、説明してみます。
(ちなみに、使用ブラウザは、現在Chromeが推奨されております)
全体ビュー
こちらがメインのビューです。左右の領域に分かれていて、さらに左側のサイドバーは上下に領域が分かれています。
左側のサイドバーは、上部が自分がpinしたカードが表示さていて、下部は作られたカードがリストで表示されます。カードリストの方は自動的なソートなので任意の順番に並び替えることはできませんが、pinリストの方はドラッグでの順番の入れ替えが可能です。
ちなみに、pinされたカードは下部のリストからは消えます。まさにpin留めという感じ。
右側がカードがカード形式で並んでおり、いくつかの操作ができます。
新規作成
既存のカードの編集
既存のカードから新しいカードの生成
新規作成
上部にあるどでかい+ボタンを押すと、カードが新規作成されます。
タイトルと本文欄があるのはすぐにわかりますが、Notionを使っている方ならば、「ああ、あの本の絵文字変更できそうだな」ということも推測できるでしょう。まさにその通りです。
デジタルノートにおいて、タイトルに絵文字をつけておくと視認性が劇的に向上するのでこれは嬉しい機能ですね。PoICのようにいくつかの役割ごとに絵文字を決めておくのがよいでしょう。
適当に入力したら、自動保存されています。
あとは上部のメニューっぽいアイコン(四つの四角の集合)を押せば、全体ビューに戻ります。
これが基本的な使い方で、カード本文の入力についてはマークダウン記法が使えるので、その辺の感覚はObsidianに近いでしょう。
カードの組織化
さて、Tekenoteの一番の特徴と思えるのが、作成したカードの組織化です。
全体のビューでは各カードにチェックボックスがついています。たとえば「これらのカードは何か類似性があるな」と感じたものがあるとして、それらのカードのチェックボックスをチェックしてみましょう。
そうすると、(スクリーンショットではわかりにくいですが)、右上の+ボタンが明滅しはじめます。いかにも「さあ、私をクリックしてみたまえ」というアフォーダンスを感じさせますね。
そこでクリックしてみると、以下のような新規作成画面にジャンプします。
先ほどの新規作成画面とほとんど同じですが、本文の中に記述が追加されています。先ほど選択したカードのタイトルですが、これがリンクになっています(ダブルブラケットにタイトルを書くwikiリンクスタイル)。
つまり、選んだカードへのリンクを含んだ新しいカードが作成されるという寸法です。個々のカードをグループ化するというボトムアップアプローチ。
当然こうしてカードを作成した後で、追加でリンクを書き足すこともできます。ブラケットを二つ重ねてタイトルの一部を入力したら候補が表示されるので、そこから選択する、という一連の手順はCosenseやObsidianでおなじみのステップです。
ちなみに、タイトルの前についている絵文字は入力しなくても大丈夫です。というか、その絵文字はタイトルではないので入力してもサジェストには影響しません。タイトル表記には絵文字が使われているが、タイトルの本文にはその絵文字は使われていない、という分け方になっているようです。なので、検索時に絵文字で絞り込む技には使えませんので、その辺はご注意を。
*そういう機能は、場合によって喜ばれるかもしれません。
運用の想定
というわけで、とりあえずカードで小さく書き留めていき、それらがいくつか集まったら共通項でまとめたカードを作る、というのが考えられる運用でしょう。
そして、さまざまなカードのインデックスとなるカードができたら、それをpin留めしておくことで、アクセス容易性を確保する、という構図ができそうです。
また、複数のカードを選んでグループカードを作るだけでなく、個別のカードの編集画面から「親」を指定することもできます。
カードの編集画面にある「Meta mode」というボタンを押すと、上の検索ボックスと「+」ボタンが再び目立つ状態になるので(フォーカスが自動で移ると便利かも)、所属させたいカード名(タイトル)を入力して見つけ、エンターを押すと、そのカードに先ほどまで表示していたカードのリンクが追加される形になっています。
よってまとめてグルーピングするだけでなく、個別に追加もできる格好です。
今この記事を書きながら気がつきましたが、全体ビューにおいて複数のカードを選択した後、「+」ボタンを押すのではなく検索ボックスでカードを探してそこに追加する、という動作もできるようです。
ようは個別のカードにおいても複数カードの選択においても、「新規作成してそこに追加」と「既存のカードに追加」の両方が可能なようです。
さいごに
というわけで、リリースされたばかりのTekenoteですが、さまざまなツールの特徴を取り込みながらも、「カード形式+ボトムアップ指向」という独自の路線を開拓していってくれるのではないか、という期待を持てるツールでした。