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カードと箱とトピック | メンバー限定記事

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倉下忠憲@rashita2
Jun 19, 2026
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以前の投稿で、ルーマンの「Communicating with Slip Boxes by Niklas Luhmann」という論文を読み込みました。

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ルーマンはどう語ったか | メンバー限定記事
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a month ago · 1 like · 倉下忠憲@rashita2
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メモシステムにおける驚き | メンバー限定記事
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a month ago · 8 likes · 倉下忠憲@rashita2

このときは第一部だけを読んだので、続きの部分を見ていきましょう。

ちなみに、PDFなんかを生成AIに渡して要約したり、質問できるようにして概要を把握することと、精読することは基本的に異なる知的作業です。

たとえば、第一部で翻訳に原文の「anschlußfähig」が添えられていることを発見しましたが、そういう細かいニュアンスの汲み取りは概要取得だけではまず得られないでしょう。

これは別に、精読がえらくて(あるいは「正しい読み方」で)、そうでない読み方が間違っている、という話ではありません。新幹線でその地域を通りすぎて風景を楽しむのと、駅で下りて散策するのは別の行為だ、というだけの話です。

目的に合わせて使い分ければOKですね。

第二部:カードと箱

第二部ではカードの具体的な運用についての解説があります。

The technical requirements of slip boxes involve wooden boxes, which have drawers that can be pulled open, and pieces of paper in octavo format (about half of a letter-size sheet). We should only write on one side of these papers so that in searching through them, we do not have to take out a paper in order to read it. This doubles the space, but not entirely (since we would not write on both sides of all the slips). This consideration is not unimportant as the arrangement of boxes can, after some decades, become so large that it cannot be easily be used from one’s chair. In order to counteract this tendency, I recommend taking normal paper and not card stock.

まずは、大きな要件から。カードは「レターサイズの半分」で、それを引き出し式の木製のボックスに入れるとあります。

こういうやつですね。

zettelkasten_index_photo - Geekowojazer

この箱にカードを入れていくわけですが、だからこそカードには片面しか記入しないとあります。両面に書くといちいち箱から取り出さないと内容が確認できないからです。つまり、ルーマンは箱に入った状態でカードを見ることをやっていたとわかります。運用のイメージがちょっと湧きますね。

で、この点が重要だとルーマンは述べていて、なぜなら「ボックスの配置が数十年後には大きくなりすぎて、椅子に座ったままでは使いにくくなる可能性があるから」と。裏面にも書き込む場合と、そうでない場合は、カードの数が違ってきます。そうでない場合の方が数が多くなる。

多くなると、スペースを取る。箱の数も増えてくる。困る。

なので、ルーマンはカードは薄いものを使うべし、と述べています。slipという翻訳の語感もここにあるのでしょう。

梅棹は厚手のカードを使えと述べました。ルーマンは薄い紙でないと置き場所に困ることになると述べています。

当たり前ですが、どちらが正解というのではありません。環境や目的によって最適が違うだけです。

特に梅棹はカードを「くる」ことを推奨しており、それは箱から取り出して自由に並び替えることがイメージされ、そうした操作を何度もするならば厚手のしっかりした紙がよいでしょうし、また彼はカードを持ち歩いてノートの代わりにしていたのに対して、ルーマンのカードはおそらく自宅の作業机で書かれていたので、しっかりした紙である必要はそこまで高くなかった点も関係しているでしょう。

大きく見れば、似通っている両者のカード法ですが、具体的にみればやっぱり違うはあるものです。

分類についての考え

では、続きを見ていきましょう。

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